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3.9 状況まとめ :4月10〜12日現在

 福島原子力発電所1〜3号機の状況をまとめた。
出典:朝日新聞、日本経済新聞、IAEA:table-summary
事柄 1号 2号 3号 単位
タイプ BWR-3 BWR-4 BWR4  
地震時 自動停止 自動停止 自動停止  
燃料損傷率 70 30 25 %
燃料損傷率 55 35 30 4月27日東電訂正
IAEA 燃料損傷 Damaged Severe damage Damaged  
原子炉水位 燃料の半分程度 燃料の半分程度 燃料の半分程度  
圧力容器温度 高い・安定 安定 安定  
原子炉圧力 上昇中 安定 安定  
ドライウェルDW圧力 上昇中 安定 安定  
格納容器   損傷の疑い    
原子炉建屋 酷く損傷 損傷 酷く損傷  
事由 水素爆発   水素爆発  
原子炉注水 原子炉真水注入 原子炉真水注入 原子炉真水注入  
IAEA格納容器注水 情報無し 情報無し 情報無し  
対策状況 格納容器窒素封入      
原子炉水位 -1650, -1650 -1500 -1850, -2250 mm
原子炉圧力 0.517(A), 1.009(B) 0.078(A), 0.076(D) 0.082(A), 0.022 MPag
圧力容器給水ノズル温度 216.2 165.8 105.4 摂氏
圧力容器下部温度 119.0 208.1 115.6 摂氏
ドライウェルDW圧力 0.190 0.090 0.1052 MPaabs
圧力抑制室SC圧力 0.165 - 0.1692 MPaabs
燃料プール水温度 計器不良 46.0 計器不良 摂氏 
炉心内ヨウ素131 130 230 230 万テラベクレル
炉心内セシウム137 13 22 22 万テラベクレル
事故評価レベル 7 7 7  
(参考)INES(国際原子力・放射線事象評価尺度)
評価レベル7:深刻な事故(チェルノブイリ発電所事故)
評価レベル6:大事故
評価レベル5:広範囲な影響を伴う事故(スリーマイル島発電所事故)
評価レベル4:局所的な影響を伴う事故(東海村JCO臨界事故)
評価レベル3:重大な異常事象(旧動燃東海再処理施設アスファルト固化処理施設火災爆発事故)
評価レベル2:異常事象(美浜発電所2号機事故)
評価レベル1:逸脱(「もんじゅ」ナトリウム漏れ事故)
参考文献:原子力施設等の事象の国際評価尺度
 4月12日に、原子力安全委員会と保安院は、これまでの状況を総括して、福島原子力発電所の事故レベル(INES)を7とした。あわせて、これまでの積算線量試算結果を公表した。チェルノブイリ事故と同等の深刻な事故と当局が認めせざるを得ない客観情勢となったという事だろう。これは4月15日の2号機サプレッションプール損傷とその時の放射線量の増大等(第3.29図、第4.3図、第4.4等参照)から、既に予測できた事と思われる。さすれば、当初のレベル4とは、どのような判断だったのだろう。事故の重大さの認識は、事故対策処方の選択にも影響を与えるのではなかったか。
参考資料:  外部への放射性物質放出量の推定値を引用する。
図 3.41: 福島第一の放射性物質想定放出量
\includegraphics[width=16cm,clip]{tablerademit.eps}
SPEEDIによる福島県内の積算線量の計算結果。
図 3.42: 外部被ばくの積算線量:第22回原子力安全委員会資料
\includegraphics[width=18cm,clip]{speedi0405.eps}
 放出された放射性物質総量はチェルノブイリ発電所事故のおよそ10%程度であるが、事故後一ヶ月を経て、不安定な振る舞いを続けており、深刻な事故は、現在進行中である。
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Kozan 平成23年8月1日