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4.2 事故後一ヶ月間の放射線量測定データとシミュレーション結果
各地の放射線量測定結果が様々な機関により行われて、公表されている。何故か、それらの発表は、データを見てもらう事だけを考慮して、利用してもらう事を考慮していないような形式が多い。一目で内容が理解しやすい発表形式と、そのデータを幅広く活用して、有益な議論の基礎として利用できるような形式を併用して公表すべきではないか。当初の東京電力公表のデータは、内容のコピーも抽出も禁止というガードを固めた代物であった。全く無用なガードと非難されるべきである。
そうした不便解消の為に、全国の篤志ある方々により、利用しやすい形のデータをまとめる作業が行われ、サイトに公表されている。
そうしたデータを基礎にして種々作図され、見やすい形で公表されているので、その中から転載する。作者の方々に感謝する。
地域差が同時刻でわかり、地図との対応がつく。観測地点番号32と33は際立って大きい値である。原発から遠方で無い場合、原発からの距離よりも、気候条件の方が効くようだ。毎日、数回公表される。
出典:福島第一原子力発電所の20Km以遠のモニタリング結果について、平成23年3月17日16時00分現在、文部科学省
文部科学省 福島原子力発電所周辺の放射線モニタリングデータサイト
図 4.3:
福島県内7カ所の放射線量測定結果:3月21日まで
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3月15日の急激な増加は、午前0時2分のベント開始と、6時10分の圧力抑制室(サプレッションプール)の損傷を伴う爆発による大量放出による。データ加工と作図は筆者。
図 4.5:
日本分析センターによる核種別空間放射線量率の測定結果
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核種分布がよくわかる。
出典:「日本分析センターにおける空間放射線量率と希ガス濃度調査結果」、平成23 年4 月1 日
図 4.6:
高エネルギー加速器研究機構内の放射線量リアルタイム測定結果(1分間の平均)
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リアルタイム測定を見せてくれるサイトは少ないので貴重。
出典:KEK リアルタイム放射線量測定 サイト
図 4.7:
高エネルギー加速器研究機構内の放射線量リアルタイム測定結果(60分間の平均)
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早い構造を見る必要がない場合には、こうすれば見やすくなるという例。
出典:KEK リアルタイム放射線量測定 サイト
図 4.8:
高エネルギー加速器研究機構内の放射線量測定結果:室外とコンクリート建屋内の比較
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建物内外の線量の差がわかって面白い。木造では1/2、コンクリートでは1/10程度に減少すると言われる。
出典:KEK リアルタイム放射線量測定 サイト
図 4.9:
原子力発電所内の放射線量測定結果:3月15日〜25日(作成者は黒田真史、佐野雅己さん)
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図 4.10:
各地の放射線量測定結果:3月12日〜18日(作成者は黒田真史さん)
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図の右側に立ち上る二本のカーブは、放射線量の積算量である。人体への長期的な影響は、積算量で論じるべきとされる。
国際原子力機関 IAEA は福島原発事故に多大の関心を払い、独自の調査を行った。それらがネット上に公開されていて、誰でも利用できる。Summary of Reactor Status(4月12日)から図を2枚引用する。ヨウ素とセシウムの積算量である。
図 4.11:
放出されてヨウ素131(3月14日〜4月11日)。左図:全蓄積量。右図:地表〜500m 積算濃度
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図 4.12:
セシウム137(3月14日〜4月11日)。左図:全蓄積量。右図:地表〜500m 積算濃度
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4月26日になって、放射性物質の飛散予測シミュレーションSPEEDIの計算結果が、3月11日までさかのぼって公表された。
大量に放射性物質が放出された3月12日と3月15日の1時間毎の計算結果を、図をまとめて引用する。
4月15日に茨城県東海村のヴィジブルインフォメーションセンターという会社が、大気中の放射線濃度の計算結果を公表した。その中から、3月12日〜16日までの1時間毎の計算結果をまとめて引用する。
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Kozan
平成23年8月1日