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3.3 M9.0 超巨大地震発生時

 地震発生時の3月11日午後2時46分頃、福島原子力発電所の1〜3号機は定格出力(46万kW、78.4万kW、78.4万kW)で運転していたが、タービン及び原子炉は自動停止した。4〜6号機は運転休止中であった。従って、この時点では、最初に原発運転を停止するという事故回避シーケンスは期待通りに動作した。
 後日の東電発表によれば、
福島第1原発6号機が東日本大震災で観測した揺れの強さについて、東西方向431ガル(ガルは加速度の単位)▽南北方向290ガル▽上下方向244ガルだったと明らかにした。加速度の数値が大きいほど揺れが大きいとされる。設計上の基準値は、東西448ガル▽南北445ガル▽上下415ガルで、どの方向の揺れも想定以内に収まっていた。
 地震の揺れにより、原子炉本体に対する大きな損傷は生じなかったと推定されているが、配管等の諸々の設備に関しては損傷の可能性が高い。それらの損傷は原発運転の障害となる。地震そのものによって、どのような被害があったかは、今後の検証を待つ。

参考資料:「原子力発電所の地震観測記録について」、原子力安全・保安院、平成23 年4 月1日


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Kozan 平成23年8月1日