この画面は、既に地震の第一波が3時前に岩手県の各地に到達した事を示しているが、津波高さが数10cmと示されているので、危険な誤解を生む可能性を秘めた報道と言える。則ち、「観測された津波の高さは50cm」。「そうか、たいした事はないな」という誤解を生みやすい報道の仕方ではなかろうか。そもそも、これから10mの津波(次図参照)が予想される時に、「20cmの高さの津波が既に来た」という事に、緊急ニュースとして伝える価値があるのか。これほどの緊急時には、混乱を招く不必要な情報であろうと思われる。NHKはこうした低い高さの津波の到来を何回も繰り返して報道している点も指摘しておかなければいけない。
地震規模の推定がより正しくなり、直ちに津波の高さは10m以上に引き上げられた。この画面において、最速に報道すべき重要な情報は、津波の大きさが2倍以上に引き上げられた事である。これは尋常な数字ではない。それ故に、到達時刻がかなり遅い北海道の津波警報よりは、まさに訪れようとしている津波が巨大スケールである点を、もっと画面上で強調すべきではないか。
3月24日報道発表資料によれば、津波波源域は、岩手県沖から茨城県沖の長さ約550km、幅約200km の範囲に及ぶことが推定された。最大隆起は5〜8mとの推定がある。
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