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9.2 原発が内包する制御不可能なエネルギーと危険性

 世界唯一の原爆被ばく国でありながら、我々の多くは、原子炉と原子爆弾が同じ核エネルギー反応を利用している事を忘れていた。原子力発電が使用する核燃料には、原爆以上のエネルギーと放射性物質が内包されており、一旦重大事故を起こせばその制御はほとんど不可能である事が白日の元に明らかとなった。一旦制御が不完全になった場合に、内在するエネルギーがあまりに巨大であり、人知がコントロール出来る領域を越えている事、そして反応に付随する放射線量が生物の致死量をいとも簡単に越えている事の二点が、原発は本質的に危険である所以である。更に、発電の結果として生じる核廃棄物を、万年単位という長き年月にわたり、安全に保管しなければならない。一体、誰がそうした事に責任を持って対応できるのか。人類全体の生存にかかわるような重大な「つけ」を後世に残すべきでないという方針は、極めて自然で且つ倫理的な選択である。
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Kozan 平成23年8月1日